ロックンロールの帝王レミーはなぜ『極悪レミー』 と呼ばれるのか?

「極悪レミー」は2010年にアメリカで制作されたモーターヘッドのベーシスト兼ボーカルレミー・キルミスターの半生を辿ったドキュメンタリー映画です。
監督・製作はグレッグ・オリヴァー、ウェス・オーショスキーの共同制作の作品となる。
モーターヘッドとは1975年から2015年まで活動していたイングランド出身のロック・バンドでレミー・キルミスターを中心に結成されたバンドだ。
“世界一音がデカいバンド”の異名をとるモーターヘッド。
一時期ツインギターの4人編成だった時期もあったが、活動期間の大部分がギター、ベース、ドラムスの4人編成となっている。
途中でメンバーの入れ替わりなどもあり、全期間在籍していたのはリーダーのレミーのみとなっているため、レミーのバンドといっても過言ではない。
デビューから40年間一貫して、大音量かつハイスピードの爆走型ロックンロールで活動していたのだが、過激な発言とライヴでイギリスの音楽誌から“世界最悪のバンド” No.1と評され、ヘヴィメタル界からパンク・ハードコア界まで広く支持を集めている。
本作品はそのモーターヘッドの中心人物レミー・キルミスターに3年以上もの密着取材をして、その素顔に迫るドキュメンタリーとなっています。

裏街道の親分、ロックなところだけでなく、日常までもみせる。

レコーディングやモーターヘッドのライヴツアー、ロスでの生活、世界一を自称するナチス関係のコレクターとしての顔、家族との時間など、今まで知られることのなかったレミーの姿が3年という長期にわたって取材することにより明らかにされる。
30年以上“裏街道の親分”として君臨し続けた彼は、すべてのロックンロールバンドにとって目標であり、到達点であった。
凄まじい武勇伝とともに壮絶な人生を歩んできたレミーの生き様は常に人々を魅了してきたのです。
モーターヘッドのバンドメンバーはもちろん、メタリカのメンバーやアリス・クーパー、元ガンズ・アンド・ローゼズのスラッシュやダフ・マッケイガンなどそうそうたるミュージシャン仲間との共演やインタビュー映像も収録している史上稀にみる大作ロックドキュメンタリーとなっている。
“ロックンロールの帝王”の称号を欲しいままにし、広く熱い支持を集めたレミー・キルミスターだったが、2015年12月26日に末期癌であることを宣告される。
既に脳などにも転移が見られ、手の施しようがない状態だったと言われていたようです。
レミー・キルミスターは70歳で亡くなり、彼の死後モーターヘッドはバンド解散を公式に表明することとなる。